>ばしばし様
>一休は公案を重視し問答を重んじる
そう、哲学に近いんです。論理のプロセスと対話法から始まるというあたり(もっとも哲学は、現在は記述学が主流ですけども)。だから彼の言うことは何となく理解できるんです。
あと、グレて反権威になったところとか、京都人の皮肉屋オヤジなところとか(笑)。
>その晩年は意外と真宗の門徒に近くなっていったように感じました。
良寛については知りませんが、一休はそうじゃないと思いますよ。「死んだら本来の空(くう)に返る」と言ってましたし。彼には何だか宗派を越えた普遍性、ニヒリズムにも通じる哲学性を感じます。
釈迦といふいたづらものが世にいでて おほくの人をまよはすかな
仏法は 鍋の月代 石の髭 絵にかく竹のともずれの声
心とはいかなるものを言ふならん 墨絵に描きたる松風の音
…などなど破天荒な詠みぶり、「ハンパな幻想なぞいらんわい」という突っぱね感が豪快で好きです。
臨終の席で、弟子たちが最後の言葉を聞こうと枕辺に寄ると、「死にとうない」と言って事切れたそうです。最後の一発ギャグだったのか、はたまた本音だったのか。いずれにせよ、来世の救済を信じるほど甘っちょろい坊主ではなかった、クソッタレと言いながら現世で暴れ回ったところに、彼の真骨頂があると思います。
>ningyouyaさま
>70年代フォーク全盛の当時は、あがたさんはどちらかというとはかない感じ
一度80年代ぐらいに、一瞬ですがテクノっぽく走ったりしてませんでした?私の記憶違いかなぁ…。何か震えるような声で歌っていて、歌詞も曲もいいのにこの歌い方は何じゃと思いました。今のほうが断然いいですね。
>三上寛はメジャーではありませんが、70年代に寺山修司にみいだされて、映画の中で歌ったりしていました。
なるほどー。この声と歌唱力、渋みと味は一朝一夕では作れないので、メジャーではなくても、きっと知る人ぞ知る…という人なのだろうと思いました。
>この人も、ノスタルジックなメロディーと歌詞を使いつつ、いつも新鮮な作品を作っていてすごいですね。
言葉のコラージュが上手いと思います。あとヘンに日本語能力があるというか、あれっ?という組み合わせをしたり、おもしろい造語を作りますよね。
ただ曲は意外と難しい。歌ってみると意外に音域が広かったり、メロディも「あれっ?ここで拍が伸びてここで縮むか?」というような変則だったり。
桑田自身は上手い歌手じゃないのですが、自分の個性をよく知っていて、自分が歌ってこそおもしろくなる曲を作るんだと思います。狡い(笑)。
>「愛妻家で浮気もしないのに、何故いつまでも新しい恋の曲を作れるのか」
いや、それは表の顔で、実際はたぶん遊んでますよこの人。モテるでしょうから。…などと根拠もなく言ってみるテスト。でも、おっしゃるとおりすごいしつこそうでもありますね。万年青年な人って、しつこいんですよきっと(をいをい)。
『ダーリン』は、不倫の結果捨てられた?それとも元カノとのかなわぬ恋の邂逅?という感じの内容なので、つねにちょいワルおやじ風の演出ですが、あくまで虚構で、さらにちょいワルおやじぶってる自分を笑うという頭の良さがあるので、憎めないなあと。