6月24日の朝、時より小雨の舞う中、防具を担いだ学生達は御茶ノ駅から明大通りの坂道を下り、会場へ向かって行った。前期最後の昇段級審査とあって多くの学生が参加。会場へ入ると各大学の集団の中に真新しい道着が目立つのは初めて受験に臨む新入生達だ。そこかしこでは新入生の面倒を見る上級生のすがたも見られる。3級受験は新入部員が多いせいか70名を数え、その中には
4名の4月に駒澤大学へ入学した1年生、田中、金井、小金山、須永の顔も見える。
形審査が始まった、大学名そして個人名を呼ばれて審査委員の前
へ、今度は自ら大学名、名前を申告。受験者の緊張が見ているほう
まで伝染する。審査前日までみっちりと基本練習を重ねていても、
いざ始まれば不安になる。今年の1年生達は神経が太いのかこっち
の心配をよそに審査委員へアピールする気合も高く、間違えた時に
叫ぶ「もとい」を発する事も無く形演舞終了。続いて防具審査、
3級受験は1試合、1年生達にとってはデビュー戦となる。
防具審査は突き蹴りを正確に繰り出せるか、今までの練習成果の見
せどころ。初公式戦、硬さが取れないままに試合時間は経過する、
そして審判の「止め」の声。まだやり足らない顔もみえるがここで
主審が防具審査終了を告げる。勝っても負けても、今日対戦した相
手を卒業しても忘れる事は無いだろう。
今回の昇段級審査は駒澤大学として久々に4名の3級受験者を出
し、全員合格。これからの課題が見え、多くの収穫のあった昇段級
審査でありました。
駒澤大学日本拳法部 監督 小野玲治