ここでさらに２００年の月日が流れます。モンテヴェルディによりオペラの扉を開
かれたイタリアは、その後オペラ全盛となります。1861年に多くの都市国家がイタ
リア王国に統一されます。ジョゼッペ・ヴェルディは国会議員を務めます。 アミル
カーレ・ポンキエルリ(1834~1886) はオペラ「ジョコンダ」やその中のバレエ音楽
「時の踊り」で有名ですが、トランペットとユーフォニアムの協奏曲を残していま
す。また教師としては、ミラノ音楽院の教授として、プッチーニやマスカーニを育て
ています。
ここで再び、モンデヴェルディの登場です。まず、オペラ「オルフェオ」からアリ
ア"Tu 'sa morta"（お前は死んでしまったのか？）をお聴き下さい。当時としてはあ
り得ないほどの不協和音が使われていますが、愛する人の訃報に接し、あっけにとら
れている様子を表しています。なぜ、ここでモンテヴェルディなのか、種明かし
をしますと、そのメロディを題材に、現代イタリア音楽界の主要な作曲家＆指揮者の
ダニエーレ・ザネトヴィッチが、トランペットとオルガンのためのオリジナル作品を
作曲しています。それが次に演奏する「モンテヴェルディアーナ」です。Facebook
で彼の名前を見つけ「あなたの曲を５月１７日に東京で演奏します。」とメッセージ
を送ってみましたが、今のところ返事はありません。
イタリアの器楽作曲家でこの人を忘れてはいけません、オットリーノ・レスピーギ
(1879~1936)。ボローニャ生まれですが、ローマで活躍、ローマ三部作と言われる
壮大な交響詩を残しています。今宵は静かな作品をオルガンソロで聴いて下さい。