10月9日(日)に、宮城県石巻市雄勝町に伝承される「雄勝法印神楽」が、神奈川県鎌倉市の鎌倉宮にて奉納されました。
雄勝法印神楽さんとは、一昨年より交流させていただいておりますが、3月の東日本大震災で、地域が甚大な被害を受けてしまいました。
神楽に必要な衣装や道具のほとんどを津波に流され、一時は存続の危機に見舞われました。しかし、「復興支援金」により、このたび活動を再開し、この奉納の機会となりました。
代表的な七演目を、新調した舞台、衣装、道具とともに奉納しましたが、その様子には言葉にならない感動と、今後の大きな課題を感じずにはいられませんでした。
舞のどれもが、震災以前の神楽の魂を引き継ぎ、今後も伝承させていくという意気込みを感じるものでした。楽しませていただきながら、いつも雄勝の風景が浮かび、そこに集まる人々の声が聞こえてくるようでした。
一方で、支援金により新調した衣装や道具類は、まだまだ神楽師の皆さんには馴染まず、今後の活動によって繋がる間柄なのだと感じました。感触、使い勝手などが身体に刻み込まれた道具類を失い、その感覚を最初から作り直さなければならない・・・これが震災の大きな傷であると思います。人と道具がそろえば伝承されるほど、芸の道は甘くはないのだと、ここで気付かされました。
今回の鎌倉宮での奉納は、再開の第一歩となることは間違いありません。今後は、活動を重ねていくことで、以前の雄勝法印神楽の本当の力が発揮されていくのだと思います。
とても良い舞いでした。でも、本当はもっと良いです。
復興に向けては、神楽だけでなく地域や生活も立て直していくこととなり、大変なご苦労であると思いますが、細くてもよいので伝承を続けていっていただきたいと思います。
今回私は、チラシやパンフレット作成においての画像の提供でお手伝いをいたしました。道具もそうですが、このような広報資料も津波で失ってしまったそうです。少しでもお力になれたのであれば、とてもうれしく思います。
今後も、雄勝法印神楽の復興と伝承に、微力ながらも支援したいと思います。