昨日(12/8)、先日の古墳見学会でも訪れた調査の現場に再度行ってきました。
いずれも、新たな成果が出ています。鹿児島は古墳盛りで、すごいことになっています。
肝付町 塚崎古墳群
塚崎31号墳で初期須恵器大甕が出土しました。地下式横穴墓の上部に据えている可能性が高く、岡崎18号墳の状況に近いものです。TK216型式ではないかと思いますが、まだ口縁端部片がみえず断定は出来ません。口縁部は打ち欠きで、その場でつぶれています。
ちなみに本日、南日本新聞(地域面)に載りました。なぜか、私が新聞写真に載ってしまいました。見せてもらいに行ったのに・・・。
串良町 岡崎15号墳前方部
これまでクビレ部西側に地下式横穴墓が確認されていましたが、東側にも地下式とみられる落ち込みが現れてきました。両クビレに地下式横穴墓がとりつく状況になるとおもわれます。西側の地下式は玄室が後円部に向かってとりつくことがわかっています。前方後円墳に地下式横穴墓が伴うだけで十分なのに、両側とは。
鹿屋市 薬師堂の古墳−西祓川遺跡(古墳見学会ではオプション)
地下式横穴墓が先日は12基程度でしたが、すでに25基を上回ってしまい、30基を超える勢いで次々に出ています(500uくらいの範囲で)。竪坑・玄室ともきわめて小さく、ほとんどは副葬品もありませんが、やや大きめの1基から鉄鏃が出土しています。
ここからも上面で初期須恵器の大甕が出土しており、時期は中期後半を中心としてその前後といった感じになりそうです。
妻入り家形玄室がある一方で、小型の土壙墓群的な地下式が併存するという地下式横穴墓の系譜差に構造的な様相が見えつつあるように思います。
しかも、この地域には初期須恵器がかなり多いことが判明してきました。
串良・鹿屋とも来週には発表し、現説予定のようです。
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