エクリチュールする板…掲示板
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(・ω・ノ)ノ顔文字の四枚目2/3
はるおまつみ 2006/01/19 18:14:18 compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1 @PPPa768.chiba-ip.dti.ne.jp
 まず、擬音でも擬態語でもないが、目を皿(のよう)にするという慣用語がある。同じ(意味でなく)型に、目が点になるというのもあって、出典は漫画コミック辺りからで歴史は浅い。今はもう、目がドットとでも言うのかもしれないが。
 「目を皿にする」という表現を顔文字化すれば例えばこんな(◎o◎)ふうだろうか。顔文字など無かった時代にできた慣用語だから、実際には現実世界で(◎o◎)な表情をした人を見て「目が皿のようだ」と喩えてできたものだろう。その時まさにそれは比喩だった。
 だが、その比喩に人気がありブレイクし歴史を重ねると、いちいち(◎o◎)のようなイメージを経由しないで、直に「目を大きく見開いて…」を意味する慣用語となって比喩性は死に辞書に取り込まれる。命を絶たれ自然環境(コンテキスト)から切り離されて陳列される昆虫標本のようなものだ。目が点になる…は、皿と同じくらいに殆ど比喩性はなくなっているものの、まだ辞書には採集されていないようだ。そのままだと一過性の陳腐な言い回し(元比喩)というだけに終わり忘れ去られる運命だろう(・_・) だが忘れ去られてしまえば、再び命をもった比喩として使えることになる。その辺の栄枯盛衰を考えると、「目がドット」は面白い立場にいるのではないか。
 「目を皿にする」を(◎o◎)で表現することは、現実的な縁故・隣接関係にあって記述の節約を伴なう「換喩(メトニミー)」に分類される(ことは考える始まり)だろう。面白いのは、標本化されたことで忘れ去られることのない慣用語でも、(◎o◎)などに換喩することによりその比喩性を活性化させられることだ。

 さて擬音語……ハックション・コンコン・ゴホンゴホン・ゼーゼー・ハァハァ・、ウ〜ンなどは、その意味や字面(*´ο`*)=3によってイメージを喚起させるのではなく、発音(黙読も含めて)される「音」によって実際のクシャミならクシャミの音源を髣髴させる作用だろう(だからパフォーマー次第で意味?の強弱やリアリティが違ってくる)。この場合の「音」は、比喩的に顔文字に相当するとしておこう。
 擬音語には、つくつく法師のツクヅクホシイカネカネカネ、木の葉ずくのブッポウソウ、小ジュ鶏のチョットコイなど「空耳」の問題もあり、記号学は一般心理学部門の一部門を形作ることになろう…というソシュールの言もなるほどと肯ける、ともしておく。

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