8月12日土曜日。
8時に起き、自転車とカメラの準備をする。
2泊するため、いらない荷物は置いたまま、カメラとGPSを持
っていくにとどめた。
カーテンを開けると…快晴。
ううっ、暑そうじゃー。
ホテルの前に輪行袋に入れたままの自転車とカメラバッグをおろ
し、自転車を組み立てる。
今日の予定は、空港のない県返上の旗の下、最新設備を投入して建設された、佐賀空港の写真撮影だ。
昨日一日で当初の目的(生家を探す)はクリアーしたため、本日からは第2の目的である漫画の背景用の写真撮影なのである。
愛知県に住みながら漫画の舞台を生まれ故郷の佐賀にしたため、リアルタイムの背景がほしいのだ。
佐賀駅を出発し、主要道を避け住宅内の狭い道を行く。
佐賀は広大な平野にある城下町で、ありとあらゆるところに水路が張り巡らしてあるので、自転車で走るのにもってこいだ。
外に出ると雲行きが怪しい。
今回雨を想定してなかったのと荷物を減らしたかったので雨具がない。まあ、この暑さじゃ濡れたほうがましだしね。
一応カメラとGPSをビニール袋でカバーしておく。
川沿いに下っていくと(下るって言っても平地だけど)目の前に広大な平野が広がり、はるかかなたに多分空港の管制塔であろう建物が見える。
そう、佐賀では10KM先にあるビルが見えるのである。
GPSで現在位置を確かめながら南下すること1時間。
やっぱり管制塔だった。
空港に着くとカメラを抱えて写真を撮りまくる。
駐車場は結構埋まっている。
中に入ると、涼しー。
実はここに来るまで「冷房してなかったら」とか「開いてなかったら」とか心配していたのだ。
なぜなら、この空港、1日に7便しかないから。
空港が開港した年、名古屋空港を飛び立った弟と母がこの空港に降り立った。
その便は今はない。
採算が取れなかったため名古屋>佐賀便はなくなってしまったのである。
今や東京から5便と大阪から2便があるのみ。
それもお盆とお正月以外は閑古鳥が鳴いている始末。
そんな建物を1日中全館冷房しているとは到底思えなかったのだ。
今回の写真は、そんな空港が閉鎖になる前に撮っておこうという気持ちがなかったとはいえない。
がんばれ佐賀空港!
そう言えば空港屋上から目の前に見えたのは、雲仙普賢岳ではございませんか。
手が届きそうなのに、そこはもう長崎なのだ。
これじゃ場所の分からない県ベストテンに入るはずだ。
(福岡の隣は長崎という誤解は今でも聞く。)
2時間ほどすずしい中、写真を撮りまくって出発。
帰りは空港線と呼ばれる道路を走る。
この道、なんと約8KMほど直線が続く。
しかも全くの平地なので、空港を出たところから12KM先にある県庁隣のホテルニューオータニが見える。
熱風の吹く中、ずっと先まで見通せる、まるで北海道のような直線道路を北上するのは自転車にはつらかったぜー。
自転車とGPSの写真はこちら。
http://blog.so-net.ne.jp/ducatimhr900/続く