中川俊郎作品
Xmas Song of Birds(新作)
この作品は、大きく分けると朗読と器楽との交替で出来ている。器楽の部分には声も
使用されているが、朗読に対立し、朗読の内容を「反語的に」音で説明するという役
割を担っている点で、器楽と同一のものとしていくぶん即物的に扱われている。
そして、曲中で唯一歌として歌われるのは、クリスマスライブにちなんで、カタロニ
ア民謡「鳥の歌」の「歌詞」であるが、美しいもとの旋律(カザルスのチェロの演奏
で有名な...)は排除されて、まったく別な旋律がつけられている!
が、民謡のテキスト自体は、キリストが生まれたのを鳥が賛美しているものであるか
ら、真実クリスマスにふさわしいものである。