ホリエモン公判が始まりましたね。
ライブドア事件を通じ、企業や世間が「IT企業」を正しく判別することができるようになればと思ったのですが、現実にはなかなかそうはいきません。
私は、5年ほど前、上場した有力とされるIT企業とユーザーとの仲介をしたことがあります。IT企業側の売り込みは巧みでした。
ユーザー企業の社長に、「あのIT企業はどうか?」と聞かれ、私は即座に「5年でダメになります」と答えました。
社長さん、目を白黒させ、「だってあんなに収益を上げてるのになんでだ。お前の言うことはおかしい」と文句を言います。そのIT企業の幹部にはメチャメチャ嫌われましたが、面白いことに、私の悪口を書いたメールを、うっかり私に送信した役員がいました。
人間、つまらないことを考えると必ずボロが出ます。
そして5年。そのIT企業は巨額の損失を計上し、崩壊寸前です。手を切らせて上げたあの社長さんは、あまり露骨に感謝はしてきませんが、私は大いに役に立ったわけです。
ライブドアがそうでしたが、本業のIT以外に手を広げ、IT以外を収益の要としている場合は、IT企業としては相手にしてはいけないと思います。
楽天なんて根本的にIT企業じゃないから良いのです。あくまでIT企業のサポートを受けてビジネスを行うユーザーなんですよ。
ベンチャーでも、素晴らしいIT企業をいくつか知っています。そういうところは、ほぼITに特化し、優れた製品やサービスを開発しているところに特徴があります。ライブドアに何か技術や製品がありますか?ポータルサイトやブログなんてどこでもやってます。
細かい話をすれば、このような単純なものでは全部は分からないのですが、IT企業が本業以外に手を広げてはいけないのは確かと思います。
そして、社内に技術がないとダメです。上のダメになったIT企業では、ロクな技術者がいませんでした。そして、技術的な仕事は全部外注に出していました。営業絶対重視だったのですが、やはりIT企業は技術が命と思います。